読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

【記事:0】自己紹介


つれづれなるまゝに、日ぐらし硯に向かひて、心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書き付くれば、あやしうこそ物狂ほしけれ

ぐるぐると目が回るほどに変化する人間社会。一心不乱に革新を求めども、その多くは無に帰すのである。然かし、兵どもが夢の跡。現代、おおよそ全てのことに常識と尺度が与えられ生活には困らなくなった。それこそ、均一化された教育制度から生まれる凡庸な群衆が高品質な労働資源として産業革命後の資本主義社会に貢献した、という人類の勝利を高らかに物語っている。しかし、それも昔、円熟を増す枠組みをひたすらに続けてる現代は、次への進化の船出に迫られ教育制度、環境、経済構造、など全てにおいて見直しの必要に迫られている。事実、日本における産業の優位性の一つ、製品に付加価値をつけ高品質で生産し販売する経済構造、は破綻に向かい、全く新しいものを生み出す環境、が先進国の役割として求められてきている。産業革命の亡霊は、過去の成功に目をくらませることで日本社会の沈没へと舵を切っているように見える。

産業革命期に蒸気機関が生まれ均一な労働資源が求められたように、コンピューター、とりわけ人工知能(AI)が発達しつつある現代においては、専門性高く異分野を融合し、0から1を創造する力のある人材が求められている。均一化した、そこかしこにいる産業革命期型人間は滅び、ギーク、と呼ばれる人々が社会を世間するのである。知識のコモディティー化が指摘されており、知識を覚える、よりもより短時間で調べれれる人材、逆に言えば、より美しい質問を考えられることこそが次の世代では重要なのである。化石化した18世紀型人間はAIにより全てを奪われるだろう。個人への専門性とユニークな能力の保証が労働資源となり、その資格のない人々はAIの下請け業務を低賃金でこなすのである。21世紀においても、18世紀に生み出された雇い主-労働奴隷の構造が変わらず存在し、機械-労働奴隷へと代替されるだけ、のように思えるがそうでもない。しかし、近年の価値の推移には過去には見られなかった人間の能力の真の解放が示唆され、人間を機械以下と機械以上に二分する流れは止めることができないのである。すなわち、つまらぬ雑事から解放された人々は、創造力を最大限に発揮したもっとも人間らしい活動に没頭する素晴らしい時代の到来が予言されているのである。とりわけ、ホワイトカラーには注意が必要である。

自分の専門性とは何か、これは常に問い続けなくてはならない問題である。そこで、私の専門である分子生物学を生かし、未来のための未来に向かった生物学の記述を行いたいと考えている。教科書、実験から得られた結果を一般化した事実を文に起こして羅列した本、の枠組みを解放し、化学・物理・数学・計算幾何学などの分野を問はずして、生きた生物学を浮き彫りとする。それこそ、生物学を中心に据えたオミックスの幕開けを目指している。科学は、すでに各論ではない。Scienceの文字通り、知ることから始め、そして組み合わせ、創造することを喚起させるような記述を目指している。